- 結論:金利が上がると、融資を使っている収益物件のオーナーは、返済が増えて手残りが減ります。買主も出せる価格が下がるため、売却を考える人が増える可能性があります。
- 売るか持つかは、「金利がいくらまで上がっても、手残りが残るか」を計算してから決めます。
- 金利の先行きは誰にも断定できません。急いで決めるのではなく、まず今の価格を知ることから始めてください。
この記事の目次
金利が上がると、なぜ収益物件の投資は苦しくなるのですか?
日本銀行は、2026年6月に政策金利を1.0%程度へ、9月に1.25%程度へ引き上げました。今後も、経済や物価の状況に応じて引き上げていく方針が示されています。
収益物件の投資は、借入をして物件を買い、家賃収入で返済するのが一般的です。借入の金利が上がると、家賃が変わらなくても、返済だけが増えます。
政策金利は、おもに変動金利の借入に影響します。長期の固定金利は、10年物国債の利回りなど、長期の市場金利の動きの影響を受けます。どちらの借入でも、金利が上がる局面では、返済の見直しが必要になります。
返済は、どれくらい増えますか?
例として、5,000万円を25年・元利均等返済(毎月の返済額が一定になる方法)で借りた場合を計算します。わかりやすくするために置いた仮の条件で、実際の借入条件とは異なります。
- 金利2%:年間の返済は約254万円
- 金利3%:年間の返済は約284万円(2%より約30万円増)
- 金利4%:年間の返済は約317万円(2%より約63万円増)
返済が増えると、手残りはどうなりますか?
年間の家賃収入が600万円、経費(管理費・固定資産税・保険料など)が家賃の4分の1にあたる150万円の物件を仮に置くと、返済前の収益は450万円です。金利2%なら、返済後の手残りは約196万円です。
金利が3%になると約166万円、4%になると約133万円まで減ります。ここに空室や修繕が重なると、手残りがなくなる場合もあります。
変動金利で借りている場合は、金利の変化が返済にそのまま響きます。固定金利でも、借り換えや期間満了のときに、新しい金利が適用されます。
金利が上がると、売却価格にも影響しますか?
収益物件の価格は、収益と、買主が求める利回りで決まります。買主が借入に頼る場合、金利が上がれば、出せる価格が下がります。
たとえば、年間の収益が450万円の物件なら、買主が求める利回りが6%のとき約7,500万円、7%のとき約6,430万円、8%のとき約5,625万円が目安です。これも考え方を示す例で、実際の価格は物件ごとに異なります。
また、買主が融資を使う場合、審査が厳しくなると、契約まで進まないこともあります。
売却を考える人が増えるのは、なぜですか?
返済が増えて手残りが減ると、「このまま持ち続けられるか」を考える人が増えます。空室や修繕の費用が重なれば、なおさらです。
ただし、実際に売却する人がどれだけ増えるかは、金利や景気の動きによって変わり、断定はできません。大切なのは、市場の動きを待つことではなく、ご自身の物件の収支で判断することです。
売るか持つか、どの順番で考えればよいですか?
次の順番で整理すると、判断しやすくなります。
- 現在の手残りを確認する:家賃収入から、返済・管理費・税金・修繕の積立を引いた金額です。
- 金利が上がった場合の手残りを計算する:金利が1%、2%上がったときの返済額を試算します。
- 空室と修繕を入れて計算する:空室が増えた場合や、大きな修繕が必要になった場合でも、続けられるかを見ます。
- 今の売却価格を知る:売却価格とローン残高を並べて、手元に残る金額を確認します。
- 持ち続ける場合と並べて比べる:続けた場合の収支と、売った場合の手元の資金を比べます。
買取で売るという選択肢は、どんなときに向きますか?
融資を使う個人投資家に売る場合は、買主の審査の結果で契約が進まなくなることがあります。築年数が古い物件や、空室が多い物件は、融資が付きにくい傾向があります。
当社の買取は、当社が買主となり、現況のままお引き受けします。買主の融資の審査の結果を待つ必要がないため、時期や条件の見通しを立てやすくなります。一方、一般のお客様や個人投資家が買主になる場合は、融資の審査の結果を待つ必要があります。空室が多い物件、築年数が古い物件、賃貸中の物件もご相談ください。
査定・現地確認・買取のお見積もりは無料です。お断りになった場合も、費用はかかりません。当社で買い取れない物件は、仲介という形で、他の買取業者をお探しします。
よくある質問
金利がもっと上がる前に、急いで売ったほうがよいですか?
金利の先行きは、誰にも断定できません。急ぐかどうかは、返済と手残りが続けられるかで判断するのが確実です。まず今の価格を知り、持ち続けた場合と並べて比べてみてください。
ローンの残高が売却価格より多くても、相談できますか?
ご相談いただけます。売却価格とローン残高の差額や、金融機関との手続きによって進め方が変わります。状況を伺ったうえで、整理してお伝えします。
空室が多い物件でも、売却できますか?
空室が多い物件も、ご相談いただけます。現況のまま買い取る形を含め、状況に合った方法を検討します。
売るかどうか決まっていなくても、査定を頼めますか?
ご依頼いただけます。査定は無料で、売却をお願いする必要はありません。持ち続ける場合との比較の材料としてお使いください。
この記事は、一般的な考え方を説明したものです。個別の物件や、税金・法律の判断は、状況によって変わります。税金は税理士に、法律は弁護士に、ご確認ください。ご希望の場合は、税理士・弁護士・司法書士などの専門家をご紹介することもできます。紹介にあたって、当社が費用を受け取ることはありません。